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DATE: 2008/12/31(水)   CATEGORY: 店主の宝物庫
くるくる回って、こんにちは。
―来るモノは、拒まず。けれど、何が来るのかを選んだってバチは当たらない気がする。

微量な暖かさの部屋から、ギルディズは最後の1日を見ていた。

緩やかで、いつもと変わらない。いっそ日にちなんてつけなければ何時年度が変わったかなんて分からないような、そんな日々。節目節目に意味があるわけではない、多分区切りというのが人にとっちゃ必要なんだろうな、とここ【白の庭】に来てから思う。

「・・・・・寒い・・・、何かヤバくなってきたぞ・・?」
薄ら寒い、というのか背筋が急に冷えてきた。そこで、くるりと後ろを振り返ると頭に少しばかり雪をかぶせ、厚手のコートと手袋をしたメルカトルがご満悦の表情で立っていた。

「・・・・・・・」 絶句していると、メルカトルがつまらなさそうに喋りかけてくる。

「何絶句しているんだいギルディズ。君は年の節目くらい年甲斐に遊んだらどうなんだい?ああ、恥ずかしいならアッシュと一緒に遊ぶといいよ」

「勝手にのたまってろ、メルカトル。第一こんなに寒くて薪も真雪祭りだがなんだかのはた迷惑な祭りのせいで満足に無い状況だってのに・・よく外に出れるな」

ギルディズがそう言うとメルカトルは頭に乗っかっていた雪を落としてドカリ、とソファに座り込んだ。

「寒い?ああ、寒いとも。この状況は寒い以外の何者でもないさ。当たり前だろう?雪は降ってる、温度は?5度以下だと?そりゃあ寒い。そうだろうとも、なんたって今の季節は冬なんだからね。」
とまくし立てた。今度は唖然としてしまった。

「いいかい、ギルディズ。寒い寒い、というから人は寒いと思う。じゃあ、寒いを知らない人はこの事をなんと言えばいいんだろうね?」

「・・・・・・なんだ」
「さあ、僕も知らないよ。そんなこと、僕はもう「寒い」を知っているし「暑い」も知っている。なら、僕がさっき言った事なんて、メイドたちが流行りをおっかける以前の行動だしね」

ある意味それはメイドたちを馬鹿にしているんじゃないのか、と思いながらメルカトルがあるものを取り出してコチラに投げた。

「雪球、か・・?」
「僕とアッシュがさっき丹精こめて作った雪球さ。こんな暖かい部屋だったら直ぐ溶けてしまうだろうけどね・・、年の最後の雪を君も味わうといい」
少しは感動しそうだった。けれど、メルカトルに感動なんてのは、一生ありえない。

「ああ、それと年が明けてしばらくしたらフィアグレンデに行くから」
「はっ?」
「はっ、じゃないよ。ギルディズ、いい加減薪を一杯くべた暖かい部屋が僕は恋しくなってきた。人間やっぱり自然と対抗しようだなんて諦めが悪い事だよ。ああ、それと行かないなんて意見はドブに捨てるよ」

さてさて、といってソファから起き上がり、何処に持っていたのかカロベルを取り出しチリンと鳴らすとメイド達がやってきて、手にはクラッカー。

「「「HAPPY NEW YEAR !!」」」

来年なんて来なくたっていい。

Re;デジャヴ。
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DATE: 2008/12/29(月)   CATEGORY: 店主の宝物庫
サンドウィッチ伯爵のポーカー。
サンドウィッチで有名なかのサンドウィッチ伯爵は無類のポーカー好きだったという。

メイドたちもこの伯爵の所業には困り果てた事だろう。

何しろ、ポーカーに興じすぎるがあまり食事をとることさえも忘れたというのだから。

まぁ、そんな噂もある。

だが、こんな話もある。

彼は当時海軍本部委員会を立ち上げ、又陸軍の大臣さえも勤め上げた。

また、『乞食オペラ』という記録的な作品で盗賊マクヒースを陥れる登場人物の描写によってある事件の一連の行動を皮肉られてしまうと言う事もあった。

パンに挟んだ干し肉を片手にカード賭博に興じるサンドウィッチ伯の伝説は当時のロンドンがガイドブックで説明したという、噂話に過ぎないらしい。

伯爵の伝記作家によると、彼は多忙な日々を送っていたのはもうお分かりの事であろう、そんな彼が簡単に執務の最中で食べれたのがこの、サンドウィッチだったという―。


「で、姉さんそれがこの今の状況と何の関係が?」
たまにフラリと掃除やら洗濯やらをしにやってくる妹は母親のように腰に両手をあて尋ねる。

「お腹がすいたけれど私も彼のように今執筆最中だから、お手軽に尚且つ栄養のあるものが食べたいなあと」

「・・・・指定されてたんじゃ、栄養のあるもの、なんて曖昧なくくりはいらないんじゃない?」

「いいじゃない・・、してくれるかどうかは、貴方次第」
「脅しだわ、かなりの」

「いいえ・・これはね、」
「お願いというのよ、私にしてはかなり平身低頭の」

「・・・・凄く騙されている気分だわ、」
そう行って、妹は足早に買い物袋を手に下げ出かけていった。

Re:thanks our Sandwich earl
DATE: 2008/12/28(日)   CATEGORY: 店主の宝物庫
隣人の目覚め。
朝起きると、ブルリッと寒い空気が部屋の中を満たしている事に気付いた。

「・・・・ううっ、寒い・・・・・」と、彼は日頃彼が呟きそうに無い事を呟いた。
同時に彼が気付いたのは自分が寝ていたのがベットじゃなくてソファだったという事だった。
そして、彼はじんわりと昨日の清き夜ではなく悪夢の夜を思い出した。
プリチネッラに、1日雇われ部屋の掃除に料理まで作らせたのはなんら苦では無い、問題は彼が見かけの割りに食べるわ、飲むわな事であった。

「・・・・悪夢だ・・悪魔だ・・・・」と彼は呟いてポフッとソファに横になった。

「ハレルクィン、ぼやくのは構わないけどそろそろ起きないと拙いんじゃないの」
と、後ろから声が掛かって首だけ動かすと新聞を片手に湯気が立つカップをもう片手に持った、プリチネッラが居た。

「・・大体の家の方はご自身でやってくれるそうですから、お休みですよ今日は」
「おや、そうなのかい。じゃあ朝ごはん作って」
「飲み物用意できるんだったら他のも出来ないんですか」
「人間なせる事は思い立ったらやるよ」

少し恨めしげに彼を睨みながら、フラフラと調理場へ行く。「食器は片付けておいたから、」と声が掛かる。

「ありものっていうものしかありませんね・・どうしましょうか」と自分に問い掛けるように言う。
本当に何も無い。昨日買ったものはどうやら、自分とプリチネッラだけでほぼ消費してしまったらしい。
そんなことを考えていると戸を叩く音が聞こえた。

「出てくるよ、」とプリチネッラが言い出て行くと直ぐに何か罵倒しあうような声が聞こえ玄関へ向かう

「おや、メッツェティーノ、おはようございます」
紙袋を1つ抱え片目を髪で隠した男に挨拶すると、彼も挨拶を返す。

「なんで、またハレルクィンがここに?」と言われ返事するよりも先にプリチネッラが
「僕が頼んだのさ、料理を作ってもらいにね」

そう聞いてメッツェティーノは憐憫の眼差しをよこす。「朝飯は?」とメッツェティーノが聞く。
「昨日2袋位買った筈なんですがね・・ないです、ありません」
「えっ、ないのかい?あれだけ買ったのに」とプリチネッラも言う。言葉ほど驚いて無い気がする。

「・・だろうと思って朝食の奴買ってきたんだが・・俺の分も序でに頼んでいいか?」
「構いませんよ、昨日ずっと演奏していたんでしょう?」

何時もの事だから、とメッツェティーノが笑いプリチネッラが、よくもあんな寒空で、という。

調理場で料理をしているとまもなく、楽師とほら吹きの他愛ない話が聞こえた。
Re;wake up!
DATE: 2008/12/26(金)   CATEGORY: 店主の宝物庫
十二月のある日のこと。
―白い粉雪、子供の歌う賛美歌、酔いしれるのはその美しい雰囲気。

コツン、と小さく周りの音の邪魔にならぬように彼女は歩く、その足音は彼女の性格を悲しいまでに現していた。

だがいつもと違っていたのは彼女の顔が少し晴れやかだったということと、そして一人の人がこの街へと帰って来たことくらいだった。

「・・・・・・今日は、色々ご馳走作らなきゃ・・」と彼女を知る者なら少し驚くほどの楽しげな表情だった。

「今夜は聖なる夜です。皆さまどうぞ、この風景に合うかどうかは分かりませんがしばしのお付き合いを―」
何処からか聞こえてきた声と楽器の音色で分かる。

楽師のメッツェティーノ、色んな楽器がひけるため色んなバリエーションの曲が聴けるし、こぞってレストランやらホテルやらは彼に演奏を頼むが彼は決して中には入らず外でやるのだ。

どうして?と聞けばその方が隔たりなく聞けるだろう?と言っていた。後で、温かい物を持っていこう。

過ぎ行く人ごみの中で、こんな会話が聞こえた。

「プリチネッラ・・・どうして私が貴方の為に買い物をしなければいけないのでしょうか?」
「決まっているよ、ハレルクィン。僕が君に今日料理を作るように頼んだからさ。」
「今日は、聖夜ですよね?」
「勿論、ああ、そこの林檎もね。アップルパイも食べたいから」
「・・・・・神は私に慈悲を下さらないのでしょうか」

プリチネッラはどうやら今日はハレルクィンに食事を作ってもらうらしい、ハレルクィンが居るなら何か持っていかなくても大丈夫だろう。

家路へと進む直前に、ある洋服点へと入る。古風さ溢れる店だった。
何時ものように彼は佇んでいて少し違うといえば厚着している事くらいだった。

「・・・やあピエロ、メリークリスマス」
「・・メリークリスマス・・・・ブリゲーラ、コート出来ている?」
「勿論、出来ています。・・・どうぞ」
奥の部屋から持ってきてくれたコートを受け取り代金を支払いピエロは店を出る。

家に着く、いつもは彼女が明かりを灯さねば明るくないはずの部屋は明るく人影が揺らめいていた。
ピエロは、決心するかのようにドアをあける。

「・・・・・メリークリスマス、兄さん」

Re:white snow and her
DATE: 2008/12/25(木)   CATEGORY: 店主の宝物庫
司書の結末。
―幸せ、とは果たしてどんな「モノ」がその定義に当て嵌まるんだろうか。

俺はこの際気になる事を解決しようと思った。

「単刀直入にお伺いします・・、僕で2人目ってどういうことですか?」
「・・・・・そのまま受け取ってもらえるとありがたいけど・・、」
「そのままっていうと『トラブルトークショー』の感想がって事ですか?」
「それもあります、けれど・・大きな部分は・・・・・彼に聞かなかったかしら?」

いきなり降られたというのに男性は落ち着いた顔をして、
「先生、悪いですけどこの前図書館に行ったのはあくまで先生の捜索だったんですけど」

そう言われて、女性は「そうだったけ?」といい僕のほうを向く。
「あなたが二人目って言った大きな要因は一個。共感してくれた事、それだけ」
「・・・それだけなんですか・・・・」
唖然としてしまった、共感する。好きな本なら前提条件だ。

「つまらないことだと思う?小さな、些細な事だと、笑う?」
「・・・・つまらないことだと・・は・・思いませんけど・・でも、」
「でも?それは誰にしても持つような事じゃないか。誰でもできることじゃないかって?」
「・・・・はい」
なんでこうも尽く言いたい事を相手に先読みされてるんだ、まさか超能力者だとか・・いやいやない。

「共感ってのは、余程作品を理解していなければ出来ない事だと私は思う、ただ単に有名だからという理由で読まれた作品は・・・・共感なんてものじゃない」

以前何処かで彼女の言った台詞を見た。しかもつい最近。可笑しい。何時の間にか彼女の話はまるで他人事じゃなくて―

「あの、最後にいいです、か?」 頭の整理をしていると途切れ途切れに言葉が出た。
「どうぞ?」
俺の「幸せ」はこれを言ったら何処かに飛んでいくだろうか。あの主人公のように―

「あなたは、『トラブルトークショー』の作家なんですか?」
DATE: 2008/12/23(火)   CATEGORY: 店主の宝物庫
司書の不安。
―幸せを見つけ見出し狂えこの世。
彼女に驚きの言葉を紡ぐまでにこんな会話があった。

「榎本君がねぇ・・」「そうなんですよ、ここ恋愛成就チックなので客増えませんかね?」「それこそ、願望で過ぎじゃない?」とかなんとか。

俺はその職場の同僚、といっても年上の女性達の会話に床に倒れたくなった。
「あの・・・・・、本当誤解ありすぎな噂を何、信じ込んでるんですか。後、ソース何処ですか!」

「あら、おはよう。えっ、これでまかせなの?ソース?おたふく・・「違います!出元!噂の!」」
「・・・・ああ、出元ね。楠本ちゃんよ。」「やっぱりですか、暇ですねあの人!」

そんな事言っちゃあ駄目よ、と後ろでたしなめられたが気にしない。

「ちょっとした謎かけみたいなのやられてるから、悩んでいるだけですよ」
「謎かけねえ・・じゃあこの際全部解消しちゃえばいいんじゃないの?」
「・・・・っていうと?」
「うん、そうねえ・・何処かに誘うとか」「」

ぱんっ、と軽く手を打っておっとりとしたイメージを与える女性がこう言う。

「夕食にでも誘っちゃえば?榎本君上がる時間ちょうど、お夕飯時でしょう」
「・・・・いきなりランク上がりましたね」
「まあまあ」
・・・・そんな言葉に流されて今にいたるのだけれど。

ぼんやり眼の女性は勿論例の男性まで「ハトが豆鉄砲くらった」みたいな顔をしている。
そして、女性はゆっくりと男性を見て僕を見た。

「・・・・待っていればいいのかしら?」  「・・・・・いいんですか?」 内心驚きだった。

「というより、次が見えなくなったからどうしていいかちょっと分からないの」

「・・・・次、ですか?」「そう、次」

「・・ついでに、彼も一緒に連れて行ってもらえるとありがたいのだけれど。ああ、お金は自分たちで出すわ」

「・・できれば僕もそうしてらえるとありがたいです。」 本心からそう思って言う。

「・・・・じゃあ、決まりね」

Re;dinner time
DATE: 2008/12/22(月)   CATEGORY: 店主の宝物庫
司書の邂逅。
―人知れず呼吸する魚のように、人知れず飛ぶ鳥のように。

「先生今日は図書館に行きますか?」
と担当が聞いてきた。行こうとは思っていなかったのだけれど、気が変わってしまったから。

「―・・・行こうかしら?」
後ろで、今決めましたね・・、と担当が言ったがその声は楽しそうだった、何時もどおり。

「そういえば一体この前何を借りたんです?」
「この前?ああ―、料理でもしてみよかと思って。料理の本を2冊ほどとそれから言語の方を借りてみたの」

言語の方は新作に活かせないかと思ってと言うと彼は又幸せそうに笑った。何時もどおり。

「・・・・・・毎回思うんだけれど、彼は暇なのかしら?」
「違うんじゃないんですかねえ?多分彼はさっき入ったばかりじゃないんですか」
そうお互いに話し合う先には先日からよく見る青年が難しそうな顔をして座っていた。

「・・・あれじゃあ、お客さん貸し出しとか出来ないんじゃないかしら」
「ごもっとも、」 彼が合いの手を入れる。何時もどおり。

そして、先日目星をつけていた本を見繕って彼の方へともっていくと青年は驚いた顔をしてコチラを見上げた。
「・・・・・こんにちは」
「こんにちは」

何故だか彼は難しい顔をしたままバーコードをパソコンへと入力しどうぞ、とこちらに本を渡す。何時もどおり。
すると、彼は意を決したようにバッと立ち上がり同時に私の目を捉えた。次が分からなくなった。
担当が驚いてみているのを見るに、私は今よっぽど驚いた顔をしている。

「・・・・・・・あの、」「はい?」 

「・・・・あの、ですね。」「はい」 本当に、次が見えない。可笑しい。

「・・・・・・夕食一緒に食べませんか?」 「「・・・・・え」」 担当もこの展開を読めなかった。

私と担当がそんな言葉を言うと同時に彼の後ろの部屋から潜めた笑い声と、彼の顔が失敗した、という表情になるのはほぼ、同時だった。

Re:her happiness and him happiness
DATE: 2008/12/21(日)   CATEGORY: 店主の宝物庫
司書の打開。
―幸せに嵌りすぎて不可解な悪夢を見る。

「・・・・・そう云う訳かあ・・ははあ、って何も解決してねっつの!!」
と彼は仕事場へと向かう途中で突っ込んだ。片手にはジュースを持って飲んでいる。

「確かに面白かったのは面白かったですよ?けど、なんですか。あの女の人の言葉がもう、心ん中でぐっるぐっる状態ですよ。何、何がいいたかったんですかっと!!」
地団駄を踏んでやっと周りを見ると、周囲が自分からひいていてあっ、という気分になった。
「す・・すいません・・」  本当に、なんなんだ、あの人たち。

「へぇーじゃあ榎本君はその女の人にあそばれちゃってるんだよ!」
「冗談でもないんで、本当やめてください。楠本さん」
いつもの場所に座るとなじみの人がそう云うが、本当に冗談じゃあない。

「でも、そういうの好きそうな顔してるよね?なんて言うのかな、劇的な愛っぽいの」
「俺、そこまでスリリングに生きなくてもいいですよ・・ってあれ?」

「ほっほぉー・・分かっちゃったよ!あの人が思い人なんだね!」
「すいません、その変な知識の湧き出るスイッチ止めてくれません?」
「・・・・痴話喧嘩?それとも、恋愛のもつれ?」 ぽつり、といったのはぼんやり眼の女性で。

「・・・・そんな関係になった覚えもないです、あっていうかこんにちわ」
「こんにちわ」
「うっわー・・さりげなく私フラレテル?ねえふられてる?」
俺はぱっと頭にあの疑問を今度こそ解決してやる!と思い楠本さんは悪いがスルーした。

「あの、あのときいった言葉の意味って何なんですか?」
「言葉・・・ああ、あれ・・?」 彼女はぼんやりとした眼をこちらへと向けた。

「『トラブルトークショー』を貴方はどう思う?」 
「・・・・えっと感想ですか?」 そう聞くと、貴方が思ったことでいい。という。

「そうです、ね。えと、この主人公結局名前出てこなかったじゃないですか。多分ですよ?個人的な意見ですけど・・これはその読み手がその人になっているんじゃないかなって」

すると、初めてその時彼女のぼんやり眼がゆっくりと好奇の光を持っていった。

「作者はこんな事を伝えたいんじゃないかなって思いました。
人は何時だって被害者になる、けれど同時に加害者にもなる。だから、そのときの・・心意気っていったら良いんですかね?そんなのをもって備えなさい、そうすれば焦らなくて済むから。っていっているんじゃないかなって・・思ったんです・・はい、何か偉そうでスイマセン。」
「腰低い、榎本君!」 楠本さんが小声で叱咤される。

すっと女性を見ると先ほどの好奇の光は無くなっていて、ぼんやり眼へと戻っていた。

「そう・・、あなたで2人目ね」 ぽつりと言った彼女の言葉にばっと頭を上げると。

彼女は少しだけ、ほんの少しだけ嬉しそうに微笑んでいてまるで―やっと何かがとれたような笑顔

「あなた・・本当に何者なんですか」
「・・・・見ての通りの者です、司書さん。それじゃあ、さようなら」

一種の物語のような、一時が終わった―はずでした。
Re:meke of news
DATE: 2008/12/21(日)   CATEGORY: 店主の宝物庫
トラブルトークショー。
―幸せの鳥は誰かに幸せを運び続けて絶望しその命を絶つのだろう。

その人はよくトラブルに巻き込まれていた。いわゆる、不運体質。

けれど、その人は困る訳でもなくこれが普通だといわんばかりの生き方をしている。

その人は、いつもトラブルに巻き込まれそして、解決した暁にはこう言う。

『―トラブルの発端は運命の悪戯か、されど人の興味は尽きない』

『それが、あなたの理念ですか?』

少しだけ、その人は考えるかのように一呼吸置いてこう言った。

『いいえ、この世界にいきとしいける全ての人が思っていること、かな?』

『あなたは、そんな厄介ごとに巻き込まれて辛くないんですか。』

『どうして、辛いだなんて思う必要があるんです。ようは、考えようの違いですよ』

『・・・・、考えようの違い』

『そう、あなたたちは辛いと思っているかもしれない。けれどね、私はトラブルに巻き込まれ生きていくのが常、だから幼い頃こう思った、』


『楽しめればいいと、そのトラブルで関わった人や経験、記憶全てを自分の血にすればいい。そしたら、きっと自分で自分の首を絞めることもなくなりますからね―』



『トラブルトークショー』  第4出版 ・・・○月○日  

Re:rumor and truth
DATE: 2008/12/20(土)   CATEGORY: 未分類
司書の煩悶。
―幸せとは何処吹く風な事で、運命の女神だのそんな妄想はゴミ箱に捨てた方がマシなのです。

「・・・・怪しい、というよりなんだろうなあ・・」
彼はカウンターに座り先日のぼんやり眼の女性とその女性を先生と呼ぶ男性を思い出す。

「怪しすぎて、寧ろ怪しくないと思ってしまうミステリの犯人みたいだ・・」
彼はううっ、と唸って念願叶ってやって来た『トラブルトークショー』の続きを考える。
この本の作者の書く本は出版当初から好きだった。
何しろ、最初のページに書いてある『―、この本の団体・名前などは一切関係ありません。ですが、この話は現実を元にしたノンフィクションでありフィクションです』
普通こんなことかけるだろうか、というかこんなことが作者の周りであるのか。と思うと余計楽しくてしょうがない。本当に、この作者は天才だ。と思う。

「あー・・何かこの前のこと忘れるくらい幸せって気がするー・・」
「あの、返したいんですが」
目の前にあのぼんやり眼の女性が居た。
「・・あっ、はい・・あれ、えっとこの前の・・」
「こんにちわ、先日はどうもお騒がせ致しました。」

「いえいえ、えと・・男性とは和解されましたか?」
「和解・・・?喧嘩じゃありませんし、何時もの事ですから平気です」
「そうなんですか、失礼ですが・・あの男性は一体何のお仕事を?」

この前から気になっていた、彼が女性を「先生」と呼んだことを。ぶしつけな質問だったろうが、彼女は気にしていないらしく、先ほどと変わらぬ声で答えた。

「出版会社の方に勤めているんだそうです、大変なことですね」
まるで、他人事。いや、他人なんだろうけど。
すると、彼女の目線がどこかを捕らえていた、その目線の先を追うと、其処には『トラブルトークショー』が。
もしかすると、彼女もこの作家のファンだったりするのだろうか、貸し出ししたいのか・・な?

「えと、貸し出ししますか?」 
ちょっと、びくびくしながら聞いた。何しろ半分しか読んでない、が原則として一般が優先だ。

「いいえ?興味が・・・ないものですから」
びっくりした、この作家に興味がない人もいるものなのか。いや、世の中色んな人がいるんだから当たり前か。と、思っていると彼女は次にこんな言葉を言った。

「・・・・、トラブルの発端は運命の悪戯か、されど人の興味は尽きない」
「へっ?」
何のことだろう、と思った。小説の、一文のよう。即興というより、前から用意してあったような

そう考えていると何時の間にかぼんやり眼の女性は消えていた。
DATE: 2008/12/19(金)   CATEGORY: 未分類
司書の憂鬱。
―幸せに浸ると、その先にある不幸がとてもつもなく恐ろしく感じられる。

とても幸せな気分だった、普通の書店で予約したら今では、手に入れるのは入手困難な本。
そんな本が、ついに図書館へと来たのだ。そして、最初に借りる人は僕だった。
職権乱用とでも言うのだろうが、まぁどうでもいい。さあ、どうしようか・・かえってじっくり読むか?それとも今2・3ページほど読んでしまうか?と、自分の世界に僕は入っていた。恐ろしい位。

「お願いします・・・、」
その声の先を見ると、ぼんやり眼に髪の先だけが緩く巻かれた女の人が本を差し出した。

「・・・あっ、はい!!」 
慌てて自分の仕事を思い出した。そう、僕は―図書館の司書なんだから。

パソコンにインプットして一応貸し出しは終わるのだが、彼女のカードに書かれた名前を見て僕は、少しビックリした。

「・・・・・・、あのどうかしましたか?この本予約でも?」 
「あっ、いえいえスイマセン・・ちょっ「先生!!」・・・・・はっ?」

その方向を見ると、スーツ姿に黒の目と髪をした人がぱたぱたと女性の元へとやって来た。
「・・あら、どうしたの?」 女性はぼんやり眼を男性へと向けた。

「どうしたの?じゃありませんよっ!ちょっと図書館に寄ってくる・・・ってふらふらっと行って1時間過ぎてるんですよ?!焦りますよ!僕だって!!」
一応図書館と言う事に我に帰ったのか、彼は声を落としてひそひそ、という。

「迷っていたの、少しばかりね・・・・」 
「・・・・頼むから電話とか入れてもらえませんか?」
「携帯忘れちゃった」
「あっさりといわないで下さい、あっさりと」

話についていけなくて悩んでいると先ほどさえぎった言葉を思い出して、思わず呟いた。

「先生?」
男性は驚いたようにこちらを見て女性を見たが、女性は相も変わらずぼんやり眼で。

「・・・・・、ちょっとした呼び名ですよ、お気になさらないで下さい。これ、もう大丈夫ですか?」
「えっ、ああ、大丈夫です。お手数おかけいたしました。」

「いえいえ、こちらこそ騒いでしまってて失礼致しました。」

そう言って、その小さく大きな影響をもった嵐は・・・・去っていきました。が。
僕の中はまだ、荒らされた状態でこの二人が誰なのかという疑問で一杯でした。

『トラブルトークショー』 貸出:榎本

Re:what that is man and women
DATE: 2008/12/18(木)   CATEGORY: 店主の宝物庫
さぁさ、
こんばんは!!

今日本屋さんをチラッと見たら・・・・・、ニックさんが漫画になってました・・・・・orz

思わず、レジに持っていきそうになりましたが・・ぐぐっとこらえましたよ。

いや、まじでお前びっくりするんだよ・・あれ。

で、10・11巻発売されているらしいですね・・・!絵のかっとも増えているらしい??

・・・・・・みっ・・見たい!!どこかに売られてはいないのかなー・・明日学校いよいよ終業式です!

頑張ってきますね~。
DATE: 2008/12/14(日)   CATEGORY: 未分類
生誕感謝祭議論。
―前置き。
これは一部の一部による人の一部の持論です。
えっ何故こんなに短いけどくどい前置きするのかって?そりゃあ。

―ある【白い庭】に住む赤紫色のウェーブした髪に腰に剣をさした青年はその人についてこう言う。
「・・・、居るのか居ないのかと聞かれれば・・・・居たら嬉しいんじゃないのか?」

―同じく【白い庭】に住む飾羽を髪に結びつけ奇妙なブーケを持った品のよさそうな人はこういう。
「そういう人物が居て、子供に贈り物を上げる・・御伽噺のようで素敵だけれど・・僕は信じちゃ居ないよ?信じる事に意義をもたなくなったからね」

―ある所に住むやけに騒がしい学生たちはその人についてこう云う。
「・・・居たらうちの家計をどうにかして欲しいな・・」
「兄貴切羽詰ってるねー!」
「どうも、夢が無い気がするのは俺の気のせいなのか?」

―ある所に住むやけに静かな青年とやけ笑んでいる人はその人についてこう云う。
「子供って・・・どれくらいなんでしょうね、規定的に」
「18歳以下じゃないのか」
「短いですよねえ・・贈り物の中身もその時の気分に似合ってない時とか返品ってありなんでしょうか」
「色んな意味で不可能じゃないか・・・?それと、御室それは嫌がらせだ」

―あるぼんやり眼の小説家とその小説家の妹はその人についてこう言う。
「・・・・逆輸入って感じなのかしら、気分としては」
「・・・・姉さんその表現何か怖いのだけど・・」
「そうかしら・・?ああ、そうね・・居たら労働基準法とかにひっかかったりしないかしら?」
「姉さん・・・・・」

―あるところで迷子になっている青年はその人についてこう言う。
「僕は、その人にあったか、何かを貰ったか覚えていませんけど・・、もし会えたなら―ありがとうと言いたいです。僕にとって何よりの贈り物は、こうして、生きていれることですから―」

夢を無くしてもらっちゃ困るからさ。
だって、こんなにも大勢の人が居るんだから。信じるも信じないも自由だし、夢を見るか見ないかも―

永遠の自由だろう?
Re;merry
DATE: 2008/12/13(土)   CATEGORY: 店主の宝物庫
ある休日の話。
プルルルル、プルルル―、

「・・・・・・うるさい・・・・ねむい・・・・・・・」

ううっ、と言いながら体に鞭打って彼女はのそり、と布団から出て電話の子機を取りピッと電話に出た。目を少しこすって頭を働かせようとする。

「はい・・・・もしもし」
『―、ああ先生起きていらっしゃいますか?』

「・・・・うん?」

『すいません、寝てますね。今、布団から出てきたとかいう感じですか?もうお昼過ぎちゃいましたけど』

「・・・・うん」
『先生、僕もどうしていいか分からなくなってきたんですけど、』

「大丈夫・・そろそろ頭が起きてきた気がする・・・・」
『・・・・、用件だけ言いますよ?もう少ししてからソチラにお伺いに行こうと『あれ?』・・・?あれ?』

「・・・・・・刺されちゃったの?」

『刺されて言う言葉って、『ああ・・』のほうだと思うんですけど・・えっ、いえいえ先生の・・』
『―姉さん?、まだ寝ているの?』

若い女性の声がした、声からしてああ、妹かと女性は思った。

「今、ちょっと頭が起きてきた・・・」
『借りますね、―電話取るまで寝ちゃってたって事じゃない。あ、私も姉さんの所に用事あるから一緒に行きましょう、私もそっちに行くからしっかり起きてね、姉さん』

はい、どうぞ。と電話の奥で妹が担当に携帯を返す声が聞こえた。

『なにか・・そう云う感じになっちゃいましたけど・・よろしいですか?』
何時もどおりの丁寧な口調だった。

「どうぞ、いらっしゃってくださいな。」
『やっと、スイッチ入りましたか・・・・・』

Re:It should not cause it.
DATE: 2008/12/11(木)   CATEGORY: 店主の宝物庫
無理はしなくても構わないさ。
―いいのさ、無理なんてけったいな物はしなくても、ね。

君が辛いのなら、そんな事しなくたっていい。

そうさ、どうしたってそんなに己の「意志」を曲げようとするんだい。

君は君だろうに、―
Re:against your mind

メモんぬ。

・冬課題 3~5日で終了予定?

・日曜の夜は出たくない・過ぎ行く風は緑色・幻獣遁走曲―猫丸先輩のアルバイト探偵ノート―・猫丸先輩の憶測・猫丸先輩の空論

・・合計5冊・倉知さん。

以上。
DATE: 2008/12/10(水)   CATEGORY: 店主の宝物庫
dear.
―小さく、歌うような、子守唄。

『フィアグレンデ、元々は熱帯の国であったが気候の変化により雪国へ。最近では真雪祭りなどで有名で、又最近では観光業にも力を入れており観光客が増えている』

『―だが、その為に部屋を暖かくする為の暖炉に使用する薪などをフィアグレンデに優先して渡す事になっており・・・・・さすがの貴族人たちでさえ薪が底を尽き、病院などに駆け込むものが増えている』

「と、いった内容になっております―メルカトル様」
とメイド服を着こんだ女性は新聞をたたんで一礼して見せた。

「ふーん・・・・、要するに何処も同じ状態みたいだね・・」
カサリッと、彼の持っているブーケが彼の頬にあたり音を立てた。

「それにしても、どこもかしこもそんな状態じゃ・・・・まずいんじゃないのか?」
と、するりと部屋に現れたのは赤紫の髪をし腰に細い剣をさした若い男。

「・・おや、仕事はどうしたんだい、ギルディズ?」 
そうにこやかにいうと、ギルディズと呼ばれた青年は怪訝そうに眉根にしわを寄せた。

「薪の代わりになりそうな木を探せだろう、行って来たが何処も考えることは同じらしいな。」
「というと・・・?」

「全部もぎ取られていたな、使えそうな部分は殆どなかった。」
どうして、こんなにも欲深いんだか、とギルディズは少し呟いた。

「さあね、けどまずいね・・このまま行くと本当に風邪どころじゃ済まされなくなるし・・、」
珍しくメルカトルが物を考えている様に少しギルディズは驚いた。

「フィアグレンデの市長に交渉・・っていう手が今の所最小限のリスクで、見返りが手に入りそうなんだけどなあ・・素直に頷いてくれるかどうか」

「あっちも人だろう、なら・・・・」

「ギルディズ、大事な事を忘れているよ。彼は、切れ者だよ、おまけに新聞記事だとかに書かれてある彼の情報を見たところ君と同類な気がして成らないんだけどね・・僕は」

「同類?」 そう尋ねるとメルカトルは深刻そうに言ったが、どこか楽しげな気がした。

「彼は大の貴族人嫌いさ、同類だろう?ギルディズ」

Re:like draws to like the whole world over.
DATE: 2008/12/08(月)   CATEGORY: 店主の宝物庫
雨で濡れた森のこと。
―レインフォレスト。

彼女の第一作目にして、初めて人に見せた『物語』である。

―先生は、どうしてこの作品をお書きに?ああ、後これをどういった理由で持ち込もうと?
彼女は取材の中でそのぶしつけな質問にこう答えていた。

―実を、言うと私の最初の作品はこれではないんです。
彼女は、二つの質問を一気に違う質問へと変えさせた。

―私の最初の作品は、私が無名で初めて書いた作品を出そうかどうか迷っていたんです。バスを、待っていました。

―そうすると、何時の間にか大雨になっていて、なんだかどうでもいい気分になりました。
―どうでも、ですか?

―はいどうでも、です。それで家に帰るために雨が止むのを待っていたんですけど、そしたらある人がやって来たんです。最初彼は雨男かと思いました。
―状況が状況ですからね。

―その人はずぶ濡れで私の隣りに座って、抱えていた茶封筒の中身が何ですか?と聞いたんです。それで私が自分で書いた小説です、と云うと。嬉しそうに、見せてくれませんか?といったんです。
―それで、先生は?

―見せました、彼が読み終わるまで雨が止むのを待っていました。しばらくして、彼は丁寧に小説を直して、私に向かい合って手をとって、嬉しそうにこう言ったんです。

―これを、本にしませんか?と。
―おお、大展開ですね!!

―私は彼にあなたはこれが本になって読みたいんですか?と聞きました。すると、彼は迷わずに読みたいです、といってくれました。

―この時ほど私は嬉しかった事は無いように思えました。

―そしてこの時の彼と出会ったときの話が『レインフォレスト』で、私が其の時持っていた小説はモデルとなってくれた彼と、私と出版してくれた会社しかありません。つたない作品でした。

ですが、それでも本で読みたい、と言ってくれた彼の言葉を私は一生忘れません。

―彼女の最初の本は『レインフォレスト』―雨降る森である。
しかし、そこに始めて落ちた雨を知るのは彼と、彼女だけである。

Re;you are know in?
DATE: 2008/12/07(日)   CATEGORY: 店主の宝物庫
尽きないからこそ抱くのだ。
こんばんは、桂月です!!

にゃにゃにゃ・・なんと・・、レイトンが我が家に!!←

我が家に!!((大事な事なので二回言いました。

さっそくプレイしてました・・2章?辺りまで進みましたが・・謎が難しい・・ぞ??

うん、これ中々終わらないね!!泣゛。 青年ルークまでいけそうでいけないぜ・・・?

頼むから行かせてください・・orz 会う一歩手前であんな難しいのとか・・( ̄□||||

買ってもらったのは嬉しいのですが、条件付です。((笑顔。

一日プレイする変わりに30分の漢字検定のお勉強・・、子曰く((※この場合わが母))

『あんたがこの前の漢字検定に受かっているだなんて思っていないから。』

・・・・・、ガンッ!!((思いっきり心のカドっこにぶつけた音。

え・・・・というわけで、後で漢字検定お勉強したいと思います・・はい。

いいんだ・・いいんだ・・頑張るんだ・・自分!!負けるな、自分!!((強い念じ。

あっ、ついでにツ○ヤで、モノノ怪と絶望先生も借りてきましたよー・・モノノ怪も明日くらい見れたら見たいです・・生だー・・!

それでは、お粗末様で↓。
DATE: 2008/12/05(金)   CATEGORY: 未分類
偉大な余興。
「ぶえっくしょいっ!」
「いやー・・寒い、寒いね・・ギルディズ」

首にはマフラーを巻きつけて優雅にブーケをこちらへと向ける貴族人を見てギルディズは悪寒にも似た嫌気を覚えた。

「・・・暖房くらいつけたらどうなんだ、メルカトルそこにある暖炉はただの飾りか?」
嫌味の中に憎しみだとか日頃の鬱憤を練りこんでいってやった。

「そうしたいのも、山々・・だけど、今年はどうやらそういうわけにもいかないんだよね」
そう言ってこちらにガサリッと新聞を投げてよこした。

「そこの一番の見出し呼んで御覧よ」
「・・フィアグレンデの真雪祭り・・なんだこれ?」
聞いた事のない祭りだった、これがどう暖炉がつけれないのと関係しているんだか。

「真雪祭り、元々フィアグレンデは暖かい気候の土地で雪なんて降るなんてありえなかったらしいんだけど・・雪が降ってきちゃったらしいよ」

「・・・・なんだそりゃ、ってことはあれか?成り行き祭りか。」

「まぁ、そんな感じなのかなあ・・しかもここを治めている市長ってのが、中々切れ者らしくてね、これをいっそのこと祭りにしたら観光土地としてフィアグレンデも栄える訳だし、一石二鳥って事かな?」

「・・・・・、まて、話が見えない」

「暖房のことだね?つまりで、元々暖かくて暖房なんて要らなかった土地が、だよ。急に雪なんて降ってきたら暖房だとか、薪だとか色々入用な訳なんだよ。それで、この祭り目当ての観光客も自然と流れる・・って言ったら分かる?」

「・・優先順位がフィアグレンデ側でコッチは後回し・・って事か?」

「そうそう僕ら貴族人も薪は斡旋してもらえないみたいだし、残っている薪を慎ましやかに、」

そう言って、立ちながらいきなり、パタリッと絨毯の上へと倒れた。

「・・・・こんな感じに皆が倒れるくらいまでここが寒くならないと使えないんだよね、」

「・・・・・なんなんだそりゃあああああああああ!!」

ギルディズ―貴族人の居る【白の庭】の貴族人の一人、メルカトルの『処刑人』は絶叫した。

Re:oh,happy days?
DATE: 2008/12/04(木)   CATEGORY: 未分類
笑いの種となった彼女の。
「・・ぶあっはっはっはっはは・・・・!!あー・・ははははははっげほっ!」

「・・大丈夫ですか、社長」

こんなやり取りがある出版社の一角で行なわれていた。

「うん、大丈夫大丈夫・・あー面白いわねえ・・写真1枚で笑ったの何年ぶりかしら?」
「知りませんよ?」

冒頭で大笑いをしていたのは、出版社の社長で一応無事か念を入れた男性はそう思った。
大笑いの原因は自分が担当している作家のインタビュー時の一枚の写真だった。

「・・それにしても、これ表情筋を普段使わないもんだから無理して使っている感じがなんともねえ」

そう言ってこちらに写真を渡したので見てみると確かにこの世の絶頂の幸せとも言わんばかりの笑顔を浮かべた女性は明らかに無理をしていると、知っているものからすれば胸を張って言える

「・・・若干無理してますね」

「ふふふ・・そういえば新刊はこのインタビュー時の話を元にしようかっていう話だったかしら?」

「ええ・・、まあ今はインタビューで疲れているからしばらくは休むって言っていましたけど・・」

「また面白そうな感じになりそうね・・楽しみだわー、っと忘れてたわ、はいこれ」
雑誌をホイと渡されて写真の時と同様受け取る。

「これは、」
「この前のインタビューの時の奴なんだけれど・・出来れば家に行って渡しておいて貰える?今頃、ご飯も作るのも面倒くさがってどうしようか、悩んでいるだろうからご飯も買っていってあげてね」

「・・・・・・・はぁ、分かりました」

社長室から出て、ペラリと渡された雑誌を見ると彼女の言った言葉の一行が大きく書いてあった。

『―私の書いた物語は誰かから受継いだ物なんです。だから、誰かがその物語に感動したと言う事は、私が受継いだ何かを、また受継いでもらっていると―そう思っています』

Re:響く言葉。
DATE: 2008/12/02(火)   CATEGORY: 未分類
十月論。
―寂しい時、嬉しい時、悲しい時、怒っている時、全部があなたの一瞬。

其の夢はかわっていた、凄く凄く。夢にしてはリアルで、夢にしてはとても懐かしくて。

『・・・・どこだろう、ここ?』 
そう十月は呟いた、静寂に飲み込まれると思っていると後ろからふふっと笑い声が聞こえた。
声の方向を見ると、優しそうな顔の女性が笑顔を浮かていた、どこかで見た覚えがあった。

『お久しぶり、こんばんわ、十月』 少し困った顔を女性は浮かべて。

『やっと帰ってこれた・・あなたの「記憶」を戻してあげれる』 

『あなたは・・・・私が思い出せなかったあの「女の人」の「記憶」?』
そう尋ねると、にこりと微笑んで頷いた。

『改めて、自己紹介しますね。私の名前は―ゆかり。縁。それで、私の子供の名前は行方』

そう言われて、私はハタリと言う顔をした。すうっと頭の中に何かが戻る心地がした。

『・・・・・・思い出した、』 『良かった・・、それとね紹介したい人が居るんです』 
そう云った彼女の顔は悪戯をしかけた子供のようだった。

何処から掴んだのか誰かの腕を引っ張り、私の前へと引きづりだした。
顔を俯けにしていたが、その引きずり出した人間は・・あの時「忠告」をしにきた人だった。

『あ・・・・あなた。』
『この子がね、私を・・あなたの「記憶」をずっと大事に守ってきてくれたんです。永遠の底なし沼に落ちないように。』

『・・・・それをわざわざ言いに来てくれたの?』 私は彼の顔を覗き込んだ。
『・・・・・・・、はい』 何かに耐えているようにじっとしていた。

そして、私は彼の手をとると彼は酷く驚いた顔をしていた。

『私の「記憶」を守ってくれてありがとう、名前は?』
『・・・・・ないです』 

『そうなの?じゃあ、私がつけてもいいかしら?』 しばし間を置いて頷いた。

『・・あなたの名前はね、』

Re:moment
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