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DATE: 2009/09/30(水)   CATEGORY: 店主の宝物庫
泣けない人。
―なかないのは、あなたがそのときのためにとってある。

目の前には何故だか石造りの豪邸があった、しかも裏通りに。怪しい事この上ない空気をにわかに感じていたが、彼女はその空気など存在しないかのように戸を叩いて中へと入った。

「今日和、ルーさん」
彼女がそう声をかけると、ずらりと左右にいた人たちがぎんと彼女を見た。そして名を呼ばれた本人であるルーが彼女を見た。

「ようこそ”蜂探し”へ、イヴニアラ嬢。シャルロッテの親爺はここの廊下を真っ直ぐ言った所にあるテラスにいるからそこにまで届けて下さい」
「分かりました。所で、なんでまた?」
彼女の言う所の、なんでとは、”蜂探し”へとルーが勧誘したのを彼女は断ったのに、何故かという意味だろう。
「シャルロッテの親爺の考えを正しく分かる奴は余り居ないので利口ぶって説明は出来ません」

そう言うと、彼女はそうですか、と淡白に返しとことこと廊下を歩んでいった。
嗚呼―恐ろしい。

彼女は豪華なテラスの中に入ると一人の老人が見えた。
「今日和、ランチをお持ちしました」
「おお、有難う。・・・・お前さんが、イブニアラか、初めまして」
老人は随分とにこやかに挨拶をした。

「こちらこそ、初めまして、先日はどうも。」
「あっはっは!ルーから話は聞いている、まあそこら辺はお互いに水を流そうとしようじゃないか・・ところでアーサーと仲が良いんだろう?」
シャルロッテがにこやかに尋ねると、彼女はぴしりっと表情が固まった。

「いいえ、仲はよくありません」
「そうなのか?お前さんは一番の古株だと聞くが」
「古株だからと言って、アーサーさんと仲が良いという訳ではありませんから」
成る程なあ、と短いひげをシャルロッテは撫でた後、じゃあ、と続ける。

「じゃあ、お前さんはどうしてこの国を選んだ?」
「一つ私もお尋ねさせて頂きますが、このために私を呼んだんですか?」

「もしそうなら?」
「激しくそちらの労力を無駄にしているとだけ、言います。」
「まあ、労力なんざあってないようなもんだからな!で、答えは?」

彼女はシャルロッテを見た後―

「食えない人ですね」
「誰が?」
イヴニアラがテノーラの店へと帰ると直ぐに彼女はそう感想しテノーラに告げる。

「シャルロッテさんです」
「・・ああ、あの人はアーサーさんでも中々に勝てる人じゃないから」
「類は友を呼ぶ、ですね」
この場合、類が何なのかはあえてテノーラは聞かなかったが、一つ思った事があった。

「何のためにシャルロッテさんはイヴを呼んだんだ?」
そう聞くと、イヴは洗い物をしていた手を止めてこちらを見た。

「つまらない、事ですよ、テノーラさん」
その時の彼女の笑顔は、明らかに―恐ろしかった。

ああ、彼女にとって明かしたくない事を聞かれたのだろうと察した。

Re:not believe love and god and tyrant.
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DATE: 2009/09/28(月)   CATEGORY: 店主の宝物庫
虎を飼った人。
今晩和。

昨日の予想通り、小雨の豪雨みたいなのが降っててローファーぐっちょぐっちょ^p^になりました桂月です。

帰りだったから良かったけどね!なんか違うよね!

今週のWJを帰りに読んでたら、AKABOSHIがちょっと上に上がってて内心ふわあああああ(*´▽`*)でした!このまま保っていけたら良いな・・!!

それにしても・・・フワフワ^p^

色んな所に突っ込みどころがありすぎて、どこからつっこめばいいですか。((爆。

とりあえず、これだけは言わせて。

しゃんぷーて((ry

あと、戴宗の頭領と、花和尚の回想が素敵でしたよ、ええ、素敵でした。

なるとでしーが死ななくて本当に良かったと胸をなでおろす日々です。

保健室の死神で、先生がアシタバ君を慌てて持ってくるのはつぼでした。

ちなみに男子中学生と並んで立ち読みしてたよ!((要らない説明。

後でとりあえず政経と日本史と英語やらないと終わらんな私ー。

それではお粗末さまです。
DATE: 2009/09/27(日)   CATEGORY: 店主の宝物庫
テクノカットによろしく。
今晩和。

なにやらベランダ側でもむしむしとしているので、明日は雨じゃなかろうかと母が言っているんですけども・・ローファーが危ない事になるなあとか思ってたり。

ちょっとそわそわしとるんですけども。。

明日がね、なんか、通知が来るやも、しれないの・・ですよ?

どっきどっきで、もうなんか、そわそわそわそわしとります・・・・。

そわそわ('□'*('□'*('□'*('□'*

あっ、そいや昨日中学校の友達から電話で、どっちでもメールしてね(≧∀≦)といわれました。

いーやーだーこーわーいーぞー↓↓

タイトルあれなくせに、すごいテンション下がりすぎでスイマセン(;´Д`)

ああ、もう日本史に逃げるしか・・((何故。

明日お好み焼き食べに行かないかー?とか誘われてるんですが、気が気でないので、お断りしようかな・・もう本当にどうしよう・・そわそわ。

夜中眠れなさそう・・お粗末さまでス。
DATE: 2009/09/26(土)   CATEGORY: 店主の宝物庫
了。
―君に出会えた事、何も辛いと思った事は無いのだと、いえればどんなに楽か。

秋のしんみりとした心地と、鈴虫たちが静かに鳴くのをその主は聞いていた。

何しろ、それしか出来なかった。

透明なガラスで作られた金魚鉢の中を悠々と泳ぐ、美しい橙色をした金魚である彼には。

ひらり、と長く美しい尾びれを旋回して水中を泳ぐ姿は絢爛だった。

そして、その彼につけられた名前はそのまま橙色だった。

どこまでも不幸でやさしい主人につけられた名前。

「橙色」

手前を呼んだのは、旦那ではなく光也様で御座いました。ぐずりと鼻を僅かに啜らせながら、手前が置かれている台の前にある座布団にきちんと座りなさり話し掛けてくださいます。

「私ね、兄さんに来る不幸が減らせられたら、と思ったの」

「多分この事件にも兄さんが関わるのは分かっていたから。だから兄さんが悲しまなくて良いように、少しでも兄さんに来る悲しみを減らせたらと思ったのに」

「逆に心配かけちゃった・・・、筑紫さんにも、夏雪さんにも、兄さんにも」

そう言って、自分の腕の中へと顔を沈める光也様を見て手前は喋ろうか、どうか迷いました。

ああ、どうすればと思っていると光也様はふねをこいでおられました。

手前はすっと金魚鉢から出ました。

そして―ただ一言。
『           』


「おい、光也」
旦那がそう眠られている光也様に声をおかけになられました。

「・・・兄さん」
「母上が夕食の準備が出来たそうだから、行くぞ。」

「夢を見ました」
以前にもこんな事があった、ということを思い出してか旦那はまたか、と言いながら手前を見ました。

「兄さん、『今幸せですか』」
光也様はそのままお尋ねになられました。旦那はと云うと、豆鉄砲を食らったような顔をしていました。
そして―。

「幸せが無かったら、生きて行けないだろう」

それがだんなの本心なのかは、わかりませんでしたが光也様はその一言を聞いて少なくとも安心なされた様子で御座いました。

「今日の晩ご飯はなんでしょう?」
「どこぞの、魚を煮た料理じゃないか」

旦那が言った言葉が間違いなく手前へと向けられている物だと思い、内心汗を流しながら一人水中で笑っておりました。

了。

Re:
DATE: 2009/09/24(木)   CATEGORY: 店主の宝物庫
戯。
―全てが狂おしい、そんな世界自体も自分さえも戯言で済まされる。

かこんっ! ―庭に設置された獅子脅しが毎度の如く、音をあたりに響き渡らせる。

更に、それを基軸とし石の灯篭やら池やら、枯山水という世界が広がっていた。

そして、それを一番良く見れる部屋でその主は居た。

生花様の花がその主の横には置かれ、それを一つずつ手に取り選び、かざんへ刺していく。

そして、また一本と刺そうとしていると後ろに気配を感じその主は顔だけを後ろに向けその気配を確認した。

「・・なんだ帰ったのか、文鶴。」

襖を取っ払った先の道には、着物を着こんだ少女―文鶴が立っていた。

「ただいま戻りました、兄上」

折り目正しく、その場で頭を下げる文鶴、妹を見て主は作業に戻りまた刺した。

「ああ、随分とひどい目にあったな。まさか、藤釣と金鈴の人間を誘拐する馬鹿が居るとは思わなんだ。」
くくっ、と喉で笑いながら喋る主を見てさえも文鶴は表情を変えなかった。

「で、誘拐した馬鹿たちはどうなった?」
「警察の方々に身柄を渡されました、他の子供たちもそういう事情がありましたので余り問われないそうです」

「だろうな、ここで問うたら警察の威信問題だろう。誘拐された子どもたちを自分たちの手で救えなかった挙句、罪だけ問うなんて、あまりにも可笑しい。」
「・・、そういえば従兄殿がいらっしゃいました。」

文鶴がそう発言すると、主は手を一旦止めて文鶴を見た。

「ほお?なるほど、今回の一興は従兄殿か」
「途中まで、です。」
「途中まで?」
「はい、途中からは従兄殿の確か、大学の後輩の方が。それとその方の妹様が従兄殿と物盗りの方を調査なさっていたそうです」

文鶴が淡々と自身が経験した事と聴いた事を踏まえて述べた。

「ほう」
主が短くそう言うのを聞いて、文鶴はもしやと思った。

「よからぬ事をたくらんでいらっしゃるのでは?」
「分かるか?まあ、これも一興だ。何事も―」

ぺぎっと音を立てて、花の茎を主は折った。

「戯言なのだから」

かこん、と獅子脅しの迫力が主の言葉に負けた。

Re;A master of the sinter, the master of the silly talk.
DATE: 2009/09/23(水)   CATEGORY: 店主の宝物庫
光。
―かもしれない、で当て嵌まった気持ちは誰に伝えられるんだろう。

がらっと、戸を開けて台の上に急須と湯のみを持ってきて、置く。

そして、どぽぽぽっと湯のみの中に入れたばかりの茶を入れていると光也が

「兄さん、もう少し蒸らさないと・・」
「入れる前に言え、入れる前に」
「・・・御免なさい」
そう言って、下を向いた。妹らしくない。謝るのは、いつも自分の仕事なのに。

「ああ、もういい加減謝るのはよせ。俺は怒ってもいないし、ましてやお前を怒れるほど立派な兄でもない」

寧ろ、迷惑をかけてばかり。そう、駄目な兄だ。自分でさえそう思う。

そう言って光也を見ると、何故だかぼろぼろと泣き出していて訳が判らない。

「なんで、泣くんだ・・俺は怒ってないぞ?」
あわあわと慌てて言い方が拙かったのかと慌てると光也が、ぐずった声で言う。

「立派な兄・・、でっす」

「は?」

ぐわっと、顔を上げ光也は怒鳴るようにいう。

「兄さんは・・立派な兄・・ですっ!確か、に、不運だし・・、災難ばっかりだけど・・っ」

「けど、私にとっては、立派な兄さんっ・・です」

そう言うと、注いだお茶の入った湯のみをがばっと取り一気に飲み干し、湯飲みを台に置いてすぱんっと戸を開け、逃げていった。

「・・・・いい逃げか、あいつは」

湯飲みの茶は随分と熱かっただろうに、と思いながら少しだけ口が緩んだのが判った。

「―お終い、お終い」

そう言って、ポケットから出した一匹の蝉の抜け殻を布きれに包んで自分もまた茶を飲み干し居間を出た。

―ぎしっ  小さく物が軋む音がした。

Re;It is praise for damnation words.
DATE: 2009/09/22(火)   CATEGORY: 店主の宝物庫
黒い恋人。
「黒い恋人?何それお菓子?」
「いや、ちがくて。」

違うの、つまんないなあ、とぼやかれる。それにお菓子の方は白い恋人だろうに。

「何かリガキさんが言ってたんだよ」
そう言うと、彼女はうげっと拙い物を食ったような顔をした。

「仮にも女だろうに・・」
「求める人が間違ってるんじゃないの?」

そうかもしれない、と心の隅で思っているとわき腹を肘打ちされた。痛い。

「ほら、安前事件があったじゃんか」
「ん?んんー・・、新聞最近見てないんだよね」

はあとため息をつくと、むっとしてまたわき腹を肘打ちされた。次いで、説明してよと言われる。

「安前、って所あんのは知ってんだろ?」
「それは知ってるって。岬近くの所でしょ?」
「そう、で二週間くらい前にご婦人が一人亡くなってるんだよ。」
「そうなの?」
「そうなの、でその亡くなられたご婦人とどうもリガキさんは前日に会ったらしくて警察のほうに疑いをかけられたらしいんだよ」
「そのまま、捕まっちゃえば良かったのに」

不穏当すぎるだろう、ていうかどんだけ嫌いなんだお前。と突っ込む。

「で、何時もどおり事件を解決してきたらしいんだけど・・その時リガキさんが安前事件は”黒い恋人”だって言ってた。」
「結局、何なの、”黒い恋人”って」
「・・・、総称?リガキさんの中での」

そう言うと、はあとため息を疲れて今度はこっちがむっとした為なんだよといっておく。

「本当に・・なんというか、サカザカさんに一回リガキさんとの付き合い方教えてもらった方が良いよ。君は」

振り回されすぎてるもん、と言われる。

振り回しているのはお前だと、言おうと思ったがまた横腹を肘でつつかれそうだったのでやめた。

そんな日だったとだけ、記しておく。

日直:ミネガマ・イナバ

Re:black lover
DATE: 2009/09/21(月)   CATEGORY: 店主の宝物庫
理。
―きっとこの言葉を言った時、君がどんな気持ちになるかそれくらいは分かっていた。

「怪我は?」
「無いです・・」
美里が光也に尋ねると光也は貯めていた物を一気に出して泣き出しながらそう云った。

「その、兄さ・・ん、物盗りの、調べてる、こと言わなくてごめんなさい」

そう光也が言ったのを美里はじっと見ると光也の頭を軽くはたいた。
「っ!」
「そう思うんだったら、次からはちゃんと言え。それと・・有難う」
「・・どういたしまして」

すると美里がこちらへと向かってきていた。
「・・何から話したほうがいい?」
「とりあえず、障子を蹴飛ばすまで何があったか教えてもらえますか?筑紫先輩」
「まあ、そこになるなあ。中々に説得した。で、名家の誘拐された子達の方だが、あそこに逃げないようにずっと見張られてたらしくて日光も浴びれてないらしい。」
衰弱に近いな、と漏らしながら続ける。

「誘拐されてしまった子どもたちは何人か盗みに関わってしまったようだが、状況が状況だから警察に言っても大体は許されるだろう。それから、真実を話してくれと子供たちには伝えてある。」
「それの方が良い・・かもですね」
「微妙そうだな?」
「彼らにとって、少なくとも怖い思いをしたという思いはそのままですから―」

ざっと風が美里をなぶった。
「・・そういえば、あの蝉・・丸だったか?知り合いだったのか?」

美里は握っていた掌を開く、蝉の抜け殻が一つあった。
「昔、」

「昔、橙色が死んだ後直ぐ、夏の雨にしては凄く大雨だった日があったんです。そのとき、庭に出たら木にもうすぐ成虫になりそうな、蝉が居たんです。このままじゃ、ずっと土の中で生きるのを楽しみにしていたかもしれないのに、死ぬのかな、って思ったら悲しかったんです」

「だから、家の柱に移してやった蝉が・・昔居ました」
「なるほど、だから恩返し、か―。やっぱり美里、おまえは―」

ざんっ―風がまた強く吹いた。早く帰れ、とでも言わんばかりに。

「・・筑紫先輩、今なんて?」
「いや何でもない。ああ私たちについては、上手く説明しておくから、美里は光也を連れて帰っておけ」
「はあ、すいません、後始末を任せてしまって」
「いいさ、そういう役は私にピッタリだ。・・美里、」
「はい?」
「越えられたか?」

すうと、今度はよそよそしい風が吹いた。

「―少し、ほんの少しだけ、越えられたような気もします。それでは、頼みます。光也、家に帰るぞ」
光也がこちらに向かって頭を少し下げたのを見て、手を振った。
空を見上げれば橙色の空が広がっている。

「お従兄殿」
声をかけられた方向を見れば、着物を綺麗に着込んだ少女が居た。

「・・正月ぶりか?」
「そのようですね、随分とこうやって日の元に出るのが久しい気がします」
「だろうなあ、あちらは?」
「警察がくるまであちらで子供たちと居るそうです、後始末なさるんですか?」
「事情説明は、こっちがやった方が信じてもらえるからな。戯言何ていわれたら元も子もないだろう?」
「一理、ありますね。では、私達は如何に?」
「とりあえず身に覚えのあることだけ説明してくれ、全部は説明し切れん」
「分かりました、嗚呼、この事聞かれましたらお話しても構いませんか?」

「ご自由に、文鶴」

Re:method or feeling
DATE: 2009/09/20(日)   CATEGORY: 店主の宝物庫
人。
橙色の空のもと、美里は子供の背丈をし”能面”を被り光也を押さえ込んでる犯人と対峙していた。

「あんた達が、名家だけでなくそこら中の子供たちを誘拐した理由は”自分たちを絶対に捕まえられなくする為”だ」

すううと、やけに済んだ空気がそこら中に吹いていた。まだ刃物は光也に向いたまま。

「”絶対に捕まえられなくする為”?おいおい、兄ちゃん、警察は何の為にあるのか知ってっか?悪人捕まえるためにあるのに、それに捕まえられないわけないだろう。」
犯人は”能面”をつけたまませせら笑った。だが、美里に慌てた様子などない。

「だから、名家の子供が必要だったんだろう?」

「・・・・何が言いたい、兄ちゃん」
突如として犯人の声が低く、獣が唸っているような声になった。

「”名家”中の”名家”である、華道の藤釣に銀行業の金鈴・・・トップ中のトップの子供が、もし、盗みに不本意にしても手を貸してしまっていたら?」

美里の言葉に光也は息を呑んでいた。まだ刃物は突きつけられている。

「それは、彼等の”汚点”になる。たとえ、盗み自体をしていなくても、おまえ等がしていたと言えば、他に証言してくれるのは子供たちだけだが、それは出来ない。証言した場合に、彼らは命の危険に晒されるだろうから。」

当事者でない俺でさえそう思うんだから、そのつもりなんだろう?と美里は続けていった。

すると、くくくっと犯人は喉を鳴らして笑い始めた。

「いいなあ、兄ちゃん!!正解だ!満点をやろう!!」
怒号のような、笑いだった。光也はそれにいささか恐怖を覚え始めていた。

「名家の餓鬼というカードさえ持っていれば、俺たちは何でもできる!名家は恥なんざ直ぐに隠したがる。だから、俺たちは捕まろうとも、今度は―名家さえ脅しゃあ良い。こぞってもみ消すぜ」

それが、彼らが絶対的な自信で、捕まる気がなかった理由。

「・・恐ろしいまでに外道だな」
美里がそう短く言葉をはいた。

「ははっ、褒め言葉か?だけどな兄ちゃん、忘れんなや。手駒はこっちにあんだ」
「・・約束まで破るきか、外道」
「はっ、守る気すらない約束は約束じゃねえだろうが。おい、餓鬼どもっ!!」
犯人が罵声で障子向こうの子供たちに命令を下す。美里は、拙さを感じていた。


どごっ!! ―障子が内側から飛んできた。幸いあたらなかったものの石畳の上に落ちている。

「おお?なんだ、美里が喋っていたのか」
出てきたのは先程子供たちに捕まった筑紫だった。

「・・筑紫先輩、どうやって」
「どうやっても何も、約束しただけが?私はきちんと約束は守るぞ!」
どんっと自分の胸を叩いて言う筑紫の後ろには、誘拐されてきた子どもたちが控えめにこちらを見ていた。

「・・・くそっ!餓鬼どもめ・・!」
そう云った犯人の中にはまだ光也はいた。そして犯人の刃物はまだ合った、この時までは。

「伏せてください!!」
その言葉を理解したのは、美里と筑紫だった。子供たちに伏せるように言うと、犯人の手中にある刃物目掛けて弓矢が飛び、弓矢は石畳を外れた土に刺さり、刃物は賽銭箱へと刺さった。

「ひゅう、やるなあ、夏雪」
「観念しろ、犯人」
筑紫が夏雪を褒める一方で、美里が犯人へ引導を渡そうとする。

「まだだ、こっちにはこの嬢ちゃんが・・っ」
ざあざあと、風が鳴っていた。やけに荒く、やけに轟いて。美里は何かを覚えた。嗚呼、来ると。

とて、とて、 石畳を素足が歩む音が、ずっ、ずっ、 着物を引きずる様な音が、

ぎしっ、  全てが軋むような音が、 鳴り響いた。

次の瞬間視界に映ったのは、あの”能面”が”能面”の犯人の顔をけり倒した所だった。

「・・ぎゃあっ!!」
光也が犯人とともに倒れ掛かって上手く抜け出しこちらへかけてくる。

「兄さん、筑紫さん!!」
「光也!」
美里が光也の手を引っ張り安前を確認すると、犯人の腹の上には”能面”が乗っかっていた。

「・・、蝉丸、・・」
「恩返し、終わり、蝉丸、助けてもらった、有難う」
そう言うと、蝉丸の姿が消えた。”能面”の犯人の腹の上には、蝉の抜け殻が一つ、あった。

Re:A spokesman of the misfortune.
DATE: 2009/09/19(土)   CATEGORY: 店主の宝物庫
企。
神社に夏雪とともに到着した時、筑紫先輩が犯人に推理をしている声を聞き尋常ではない事がわかった。

「・・あれは」
「光也ちゃん、犯人に抑えられてるみたいだね・・、それにあの犯人刃物持ってる、だから筑紫先輩が動けないんだ」

犯人が何も持っていなければ、筑紫は犯人を取り押さえただろう。そして、筑紫先輩が幾つもの手によって障子向こうに取り押さえられたのを見て、美里は夏雪に話す。

「夏雪、頼みがある」
神社の石階段のところに二人は隠れて居た。

「何?」
「俺が今から、あちらに行って推理をしてみる・・・それで犯人に隙ができるように仕向けるから、もし隙が出来たら弓で刃物をあの、木に飛ばす事は出来るか?」
「木・・って、あれは御神木だぞ?!それに弓矢だって・・もし外したら後ろに居るおまえに間違いなく当たる」
「構わないさ、不幸なら・・・慣れてる」

美里が凛とした顔でそう言うと、夏雪は一度顔を覆いため息をついて、わかった、という。

「但し、確りと外さないと思えたときしかやらないからな」
「ああ、頼む」
そう言いながら、美里は―


「おい」
美里は、刃物をまだ妹である光也に突きつけた子供くらいの背丈に能面を被った犯人へ声をかける。

「おやおや、なんだ、兄ちゃん」
「人の妹にそんな物騒な物をいつまでも突きつけるな」
美里がそう言うと、犯人は口の形をにんまりと吊り上げた。

「なんだ、なんだ、この嬢ちゃんは兄ちゃんの妹か・・、ならどうする?ん?戦うか?」
「さっき筑紫先輩が解きかけていた推理を俺がもし解けたら、妹と子供たちを解放しろ」

美里がそう言うと、光也は明らかに驚いた表情をしていた。

「くくっ、面白いな!さっきの兄ちゃんにも解けなかった奴をとこうってのか!・・良いだろう、もし、解けたら、だ。解けなかったら―・・判るな?」
障子奥に視線をよこされる、囚われろ、という意味か。

空が、橙色に染め上げられてきた。ああ、おまえも、そこで、見ているのか―。

『                        ?』

「・・、囚われるのも、不幸になるのも慣れている。・・・・始めるぞ」

能面が少しだけ、たじろいだ。

Re:i know my hurt

((↑私は私の心を知っている。
DATE: 2009/09/17(木)   CATEGORY: 店主の宝物庫
晒。
―サイハテにて、君を待つしか出来ない事、それは何も悲しい事じゃない。

「・・美里?」
ふいに後ろから名前を呼ばれ、走っていたのをやめ立ち止まり方向を見る。

「夏雪、部活か?」
稽古姿に後ろ背には弓矢の入った袋を担いでいる夏雪を見て美里は尋ねた。

「稽古ならつい今しがた終わったところで今は帰るところだ。そっちこそどうしたんだ、そんなに急いで?」
「ああ、この先にある神社に行こうと、思って」
「神社・・?ああ、檀家が随分前に居なくなった神社か・・。って、何でまた?」
「俺が今調べている事と関係がありそうだからな」
そう言うと、夏雪が眉に皺を寄せて聞く。

「もしかして、筑紫先輩が調べている物盗りの方にも?」
その言葉に驚いた顔をすると、やっぱりか、と夏雪は言う。

「なんでそう思うんだ」
「なんとなく、と勘かな・・今から行くんだっけ」
「そう」
「よし、じゃ行こうよ。早い方が良いだろ」
「って、来るのか」
「悪い?」
「いや、良いけど。むしろ、助かるな、そっちの方が、もしもの時のために」
「もしも?」

「そう、謎が解けたんだよ。この一連の事件は   ―」


「この一連の誘拐事件、そして物盗りの犯行は全部アンタ達が起こした、違うか?」
筑紫が堂々と明らかに不利な状況で解く。光也は未だ能面の腕の中だ。

「ははっ、賢いな兄ちゃん。一人で考えたのか、ん?」
「使わない脳みそをたまに使うと、こう上手い考えが出るんだ」
「そりゃあいい・・、続けな、最後まで合ってるか答えあわせしてやるよ」

口元には笑みを浮かべながら能面は、物騒な物を下げようとはしない。光也には目で大人しくしてくれと伝える。少しだけ頷いたのが見えた。そう、問題は、あれなのだ。物騒な物さえ消えれば状況は良くなる。

「あんたの他に仲間が2人ほど、分け前はあまり多いに越した事はないし、人数が多くなればなるほど、ボロが出るから」

ぴしりっ 空気が張り詰める音がする。

「まず、だ。アンタ達は子供たちをあちこちから攫ってきた。そして次に、名家から攫ってくる。これで、あんた達の誘拐での下準備は整った訳だ。」

「次に攫ってきた子供たちにあんた達は『なあに、おまえたちがおとなしく俺たちの言う事さえ聞けば悪い事はしないし、家にだって戻してやる。』といったはずだ。」

「子供たちは、それに従うしかない。従わざるおえないんだ。あんた達は、あの通りで子供たちが食べる食べ物は自分でとらなきゃあんた達は何もやらないとも言ったはずだ。同時に、ありったけのスピードで走らなきゃおまえ等の人生が終わるとも。」

「・・・そこまでは正解だが、兄ちゃんそっからはどうだ?」

「人生が終わるってのは、捕まるということ。捕まったら、警察は勿論子供がした窃盗だと思うだろうし、アンタ達がそそのかした事も証拠がないんだから判らない。
だから、一緒に事件を起こした。最初に子供たちに食料を盗ませ、周囲の視線をそちらに向けた隙に、あんた達は悠々と金目の物を盗み、走る。大人と子供の体力と脚力じゃあどちらに勾配が上がるかなんて知れてる、だからあんた達は絶対に、捕まらない自信があった。」

「・・くくっ・・くははは!!やるなあ!兄ちゃん、だが、名家の餓鬼さらってきたのはどう見る?んん??」

筑紫はぎりっと能面に判らないように歯軋りをした。其処が謎なのだった。いや、喰えない所。

「唯単純に、脅し目的ではない・・んだろう?」
「勿論」

藤釣、金鈴、どちらも名家としての名は高く、脅迫すれば落ちる金など物盗りの金より高い。それなのに、何故。固まらない、答えが、答えが。

「くくっ、残念。最後の最後で―出詰まり、か。まあ楽しませてもらった。おい餓鬼ども、その兄ちゃんを中に入れろ」

すると、後ろから何本もの手がすうっと伸びてきて筑紫はそれを振り解く訳にも行かず捕まった。

「・・光、・・也っ、待って、ろ!」
彼女に聞こえただろうか。

Re:Retribution.
DATE: 2009/09/16(水)   CATEGORY: 店主の宝物庫
この世で一番短い願い事。
―あなたの、ために、なにか、できるとしたら、それは、なんですか?


「分からないわ」

「分からないんですか」

「分からないのよ」

「そうですか、残念です」

「ここで何か言ってたら、あなたは何かしてくれたの?」

「していたかもしれないし、していなかったかもしれない」

「どっちづかずだわ」

「願いが全部叶うなんて、傲慢すぎるんです」

「そう?」

「叶えられる願いが全部じゃない。でしょう?」

「でも叶えてくれる人は叶えてくれる願いに責任を持たなきゃ」

「責任?」

「そう、責任。大事なのよ、責任」

「そう、なら、もしかなえたとして、見返りを要求してもそれは別に良いでしょう?」

「・・・・、ギブアンドテイク?」

「そうなる」

「まあ無くはない。むしろ正論だからいっか。じゃ、お互いに、ギブアンドテイクの志で行きましょ」

「ええ、それで行きましょう」

カタンッ

残された二つの向かい合った椅子には、何も残らなかった。

Re;give up
DATE: 2009/09/15(火)   CATEGORY: 店主の宝物庫
台詞泥棒獄中日記。
タイトルあれですがお気に為さらず・・。

風邪で土曜日からずっと死んでましたー・・日曜日帰ってきてから、月曜日の朝方自分にしては珍しい37度で死ぬかと思いました・・。((←体温低いので、これで普通の人の38度と同じ。

今も鼻水とか喉が可笑しいんですけど、明日頑張ってきますね。

気分は、殴りこみです☆

☆の意味が判りませんね。もう、行ってやンよwwと同じレベルです。可笑しいです。

先日の水道工事の叔父さんたちに、面接官にガンを飛ばす感じで、行っておいで。といわれました。

後、当たって砕けろ。((←

とりあえず、明日頑張ってきます。その後は中間勉強なので、また死にそう。

「童」の話↓

若干後で最後の方が変わるかもしれません。書いた後に、色々話が繋がらなくなりそうなので。

最近不思議なのは、これの話をあげると異様にらんきんぐが上がるんですよね・・不思議。

また雲隠れするかもしれませんが、お粗末様でした。
DATE: 2009/09/13(日)   CATEGORY: 店主の宝物庫
童。
―先までもっと見たいなら、こちらへおいで。

秋の色に染められた葉が少しずつ、落ちていっている。

そして光也は拙い顔をしていた。隣りでは筑紫がそれを見てくつくつと笑う。

「絶対、ばれています、あれはばれています」
「いやあ・・なんと言うか、絶妙だなあ」

というのも先程偶然にも光也の兄たる美里を見かけ、光也は筑紫の後ろ背の店に入ったはいいがどうも上手く隠れ切れて無い気がしたらしい。

「ああ、どうしましょう・・」
あたふたと慌てふためく姿を見て筑紫はまた笑った。どうも、似ている気がしてならなかった彼女の行動は、奴と―

そんなことを考えていると、ふっと目の端に何かが横切ったのが見えてそちらに視線を変える。

小さな子供が、人気のない道に子供とは思えない速さで走っていくのだ。

「・・、光也、光也」
ちょいちょいと手招きをし、次に静かについてきてくれ、という。すると、こくりと彼女は頷き子供を追う。


「・・筑、紫さんあの子どこかで、見たことがあるような、気がする、んですがっ?!」
「そうか、なら、追いついて、話を、聞こう!」
走りながらのために、言葉は途切れ途切れだった。その中で、筑紫は子供の進行方向に何があるかを考えていた。この先には、随分昔に檀家がいなくなった寺しか―

石造りの階段を上りきると、コケの生えた石畳、朱色の小さな構え、賽銭箱、その奥に隙間風を通しそうな障子があった。

「・・ここ、鬱蒼と、していますね。」
光也の言葉を聞きながら、障子を見る。嗚呼、やっぱり空気が、視線が、あるじゃないか。

にまり、―と筑紫は笑った。

「光也、後ろに下がっていてくれ。危ないから、」
「え?あ、ええ?!」

筑紫の言葉に、ふいに頷いてしまった物の咀嚼した言葉の意味に光也は驚いた。石畳をほんの5・6歩歩き障子に手を伸ばす。空気が、張り詰めた。

ぱんっ!!―筑紫が勢いよく障子を開けた。

そして、其処には幾人もの”能面”を頭に乗せた子供たちが居た。目には恐怖を浮かべ。
「やはり、か」

「兄ちゃん、其処を動くな」

後ろを振り返ると、光也が”能面”を被った背の低い男に身柄を捕らえられていた。筑紫は、考えた。ここで、今、為すべき事は一つ。動かない事。

「判った、だからその物騒な物を子供と、彼女に向けないでやってくれ」

それだけなのだ。

Re:Do not withdraw. Because it is only to advance to have you.

((↑下がらないで。貴方が出来るのは進む事だけなのだから。
DATE: 2009/09/12(土)   CATEGORY: 店主の宝物庫
闇。
―不幸になるのが、嫌なら、どうして、不幸なんて、言葉、うんだの。

「って、事だ」
どっかりと畳の上に座る青年は、彼以外人の見当たらない部屋でそう云った。

「お前はどう思う、橙色?」
橙色、という誰かに向けた言葉が返ってくるわけがない、そのはずなのに―

『手前勝手な憶測でございますが―それでも宜しいですか?』

「構わない」


『おそらく筑紫様や狐麺・・が仰った「中身が違う」とは目的の事かと』

「目的?」

『はい、旦那や筑紫様も気がかりにしておられた食べ物と金目の物を盗ることでございます』

「ああ、そういえば・・それが違うっていうのか?」

『憶測、で御座います』  朗らかな空気が流れた。

『この食べ物をとった主と金目の物を取った主は、目的が違うのです。食べ物をとった主は、それを盗らなければ生きてゆけないから。逆に金目の物を盗った主は、それがなくとも、売りさばけばいつだって買ってゆける。』

そう橙色が言うと美里は牽制のポーズを取り、ちょっと待て、という。

「目的が違うならどうして同じ格好をしてるんだ、同じ格好で、同じ時間帯、同じ場所で取っているならそれは仲間だろう?」

『旦那のご質問もご尤もで御座います。ですが、もし―同じ条件下に置かれているとは言っても、それが無理矢理なら?』

「無理矢理・・」

『そう、そしてこれは必ず同時期におこわなわなければなりません。小さな小火を起こして、大きな火事が起こる為にも―』

「そうか、だから金目の物を取った奴は捕まる気なんて無いのか・・、小さな小火さえ起こして置ければそちらに目が向くから。」

『左様で御座います。そして、おそらく旦那―』
そこで、橙色が言葉を切った。何だ、と美里は頭の整理をつけながらも尋ねる。

『・・・いいえ、何でも御座いません』
「珍しいな、お前が言葉を濁すなんて」
『いえ、未だ分からない範疇なのです。今のままでは。』
「・・・そうか、ならいいさ。とりあえず、俺はさっきの場所へ行って来るかな・・あそこは何かありそうだ・・」

美里がパンッと部屋の障子を開けると、午後の太陽の光が部屋に入ってきていた。

『どうぞ、お気をつけられますよう―』

秋の木漏れ日は、少々寒い。歩まねば、と思い美里は部屋を出た。

Re:The man who must advance.
DATE: 2009/09/11(金)   CATEGORY: 店主の宝物庫
海獣。
―水底から見る貴方は美しいのです。

Re:it is call beautiful world s creature

((↑それはうつくしいせかいのいきもの。

今晩和、傷心桂月です。

今日学校で面談の練習をしてきたんですが、自分のgdgdさと、もう一人就職受ける子(受ける所は別)の子の面談の上手さとか、もう、すいませんって感じで・・ワケワカランものに泣いてました。

後、歩き方とか、先生其処はもう少しオブラードに包んでくださいよ。

なんで、本人いる前で

「さすが、先生も気づいてましたか」って・・・ええー(;´Д`)

オブラードってなんなんだろう・・・・・orz

これが、引き金で最近の積み重ねてたものがどばーっと来て止められませんでした。

久しぶりにぐずぐず泣いてましたよ。

まあ、その後やっとこさ元気になれましたが・・、うんパねぇです。

で、明日かあさってのどちらかに試験会場まで一人で行ってこようと思います。

本番間違えたらシャレにならんww

とりあえず面接でへこたれないように頑張るのと、課題おわらしたいのに終わらない・・。

後、試験が二日間もあることに軽く吹いたんだぜww
DATE: 2009/09/08(火)   CATEGORY: 店主の宝物庫
是。
―進む事を決めたなら、決して振り返るな。

「―中身に気をつけろ・・か」
美里は筑紫が先程警告した言葉を言った。

実質的に、犯人は”能面”をつけており、子供というたった2つの共通点しかないのだから決め付けるのも可笑しい。更に言うなら金目の物と、食料をバラバラに盗る。自分たちへの危険を増やすような事をわざわざするのか。

それは、つまり―捕まっても問題はないという自身の表われからか。

「そういえば・・さっきの制服やっぱり光也か・・?」
ちらりと筑紫の背後に見えた制服は自分の妹である光也が通っている女学校の物だった。だとしたら、光也はおそらく筑紫と共に、物取りの犯人探しをしている・・ということなのだろう。

「・・たく、」
そう呟きながら頭を掻いて、周りを見るとどうやら神社のようだった。ようだった、というのは其処は寂れていたから。参拝客どころか、神主も見当たらない。おそらく、潰れたのだろうと思う。

奥へ進むと、大きな鈴と紅白の大きな綱が下へ垂れ下がっている。よく、神社なんかには置いてある代物だ。そして、その奥には、少し破れた障子があった。

次の瞬間その障子の奥から、どてっという音がして美里は驚いた。

「・・・誰か、居るのか?」
そう言って、美里はそちらへ近づこうとした。すると―、

ぎしっ、と物が軋んだ音が響いた。

ぎしぎしっ、残されていた葉っぱなどが入ってある賽銭箱の木が軋む。

てててっ、小さな音が石畳をかける音が、

どっ―と、風が爆ぜた。

「なっ!!」
余りにも似た展開に、美里は地面へと伏せた。教訓の賜物だ。

そして、風が止むと美里は前を見た。とて、と狐面を被ったアレが居た。

「・・・なっ、」
たじろいでいると、じゃりっとアレが石畳の上の砂を踏む音が大きく聞こえた。

逃げねば、と思った。

「喰われる」
「は・・・?」
「喰われる、中身の違うものに」
中身の違うモノ、それにピンと来た美里は目の前の狐面が何かを知っている事に気づき、

「お前は、知ってるのか。この―結末を」
「知らない、蝉丸、ただ、恩返し」
「?」
判らないと思っていると、狐面がてっとまた歩き始めたのを見て、美里は止めようとしたがさっきのような爆風にもう一度地に伏せた。

「・・・・なんなんだ、アレは」
其処には、誰の姿もなかった。

Re:only seven life
DATE: 2009/09/06(日)   CATEGORY: 店主の宝物庫
君の影法師を追いかけてどれ位経っただろう。
夏の太陽迫り来る、午後。カキーンという音が、その部屋でも鳴り響いていた。

「野球部ですかね」
のんびりとした声が誰かに投掛けた。

「だろうな、熱中症とかでぶっ倒れなきゃ良いけどな」
確りとその声に反応した、誰かはそう答える。

そしてその誰かは、はたとして顔をあげて
「そういや、楠本と梔は?」
「あっちですよ」

その方向を見ると、カキーンと、また誰かが野球の球でヒットを打った音が聞こえた。
「、野球部?」


「やったああああ!」
そう言って、ガッツポーズをしながら楠本は側に居た梔に声をかける。

「何本目何本目?!」
「多分・・、4本目じゃないですか?」
そう言って、自分の額をぬぐう梔に対して楠本はキラリと爽やかに笑った。

「うーん、とっても青春って感じでよいよねー!」
「突然、野球部で、バッディングセンター紛いの事をさせているのが青春というなら、試合一回勝つ事でも結構青春かと」
「こう、カキーン!ってホームラン出したかったんだもの。広いとこで。」
「だからって、何で僕が必要だったんですか」
「え?何でって何で?」
「何でって何でですか?」

お互いに疑問を疑問で返しあうと、うーん、と言って楠本がバッドを梔に渡した。
「はい」
「・・・何をしろと?」
「いや、球を受けてみて、カキーンってして、青春感じてみれば良いんじゃないかなって?」
「・・・・やったことありません」
「うん、ポイよね」
「・・・・俗に言う、無茶振りですか?」
「私は基本的に無茶振りだよ」
眉間にググッと皺を寄せて、梔は手渡されたバッドを見た。

「次、お願いしまーす!!」
そう言って、梔の返答も聞かず楠本は野球部の、最初楠本が頼んだ内容にカンカンに怒っていた主将、今は大人の心を若干持って平然とした顔付きを作っている人はその言葉にコクリと頷いた。

気のせいか、背景に般若が見える。野球経験も無い楠本にヒットを4本も打たれたせいだ。

「・・・、お願いします」
バッダーコーナーに入り、誰でもなくそう言うと、ぐわっと気迫の音のような物が聞こえ―

ダダダダダダッ! ガッ!

「お赤飯です!!」
ぐわっとした気迫で楠本は、部屋の中に居た流梨と澪葉にいった。

「赤飯?目出度い事があったのか?」
「目出度いって言う範疇を越してますよ!」
そう言って、梔を前に出させた。

「おや、お帰りなさい。野球楽しかったですか?」
のんびりと顔だけ動かして澪葉が尋ねた。

「それなんですよ!」
「それって?」
「梔にバトンタッチしたら、梔、野球部の主将さんの球どんどこ打っちゃったんですよ!」
「・・・全部か?」
「全部です!最終的に主将さんorzでしたし。可哀相だったので、そろ~っと抜けてきたんです」

そして、三つの視線が梔に集中した。

「ハンカチ王子もとい、理系王子の誕生ですね」
「今のうちに退散しとかないと野球部の連中後で来そうだな・・」
「青春の範疇越えちゃったよねえ!」

Re;When you can catch up with it enough, summer laughs.
DATE: 2009/09/05(土)   CATEGORY: 店主の宝物庫
黄金飴。
こんばんわー。

明日体育祭ですー・・勝ちたいなあ!と思いつつもカタカタしてるんですけども。

とりあえず自分の精一杯出してきたいなと思います。

それから、橙色の話はかきたいかなあと思ってます。

ていうか、エレハン!!来週トム大活躍なんじゃないの?!((息切れ。

えっ、てか来週の予告のトムへの期待してない感じのコロニーの仲良さに吹いたんだけど!

私を、今日でどうしたいんですか((!?

今日の最後の予告でときめいた人はお仲間だとお見受けします。

ていうか、明日300人の前で多分話しなきゃならんのですが・・ちょっ緊張!

友達は今日して、明日も多分するらしいのですけど、何言ったか覚えてないとのことで、

おそらくこうなる可能性高いww

お粗末! 
DATE: 2009/09/04(金)   CATEGORY: 店主の宝物庫
酸素と金魚の関係。
今晩和ー^^

体育祭二日目にして、腰痛スな現状です・・。今日学校で腰痛ぇしか言ってないww

会計のお仕事大体終わりましたー・・。

後はサインだけの状態なので、色々オッケーです。

明日は、3時ちょっと前に終わるらしいから昼寝するよ!寝かせておくれ!

ていうか、何気に明日エレハンww楽しみにしとります!

そして、友達となるとの映画が見たいコールしてましたが・・お互いに連れて行ってくれる人が居なくて凹みました。車が、な・・。

本誌でのなるとの動きが気になるますのお。シーさんパネェエエエエ!と一人で祭してます。

だるいも、結構きたぜ。まあ、最強なのは雷影さんたちなんですけども^p^

女の五影さんも中々に素敵なんですけども、あにめで動く日が来たら一人で叫んでるww

あと、あにめのOPがやっと戻って水月の動きに相変わらず^p^になってます。

岸本先生は、神ですか。あにめ製作会社自体も神様ですか。

とりあえず来週も楽しみです、ていうか来週の本誌でシーさんたちが死なない事を祈ってますよ。

だって、あれ、も((強制終了。
DATE: 2009/09/03(木)   CATEGORY: 店主の宝物庫
我。
―痛みを知った。泣いた。心が、張り裂けた。それから、疲れた。

じゃり、と砂を踏む音が足元から聞こえる。美里は草陰で鈴虫の鳴る音を僅かに聞いた。名家の子供まで誘拐して、犯人は何をするつもりなのか。

ざくっと、又歩み始めるとかなり見知った人を見つけた。
「筑紫、先輩?」
「お?美里じゃないか、どうしたんだ、こんな所で」
豪快に笑う姿がとても似合う大学の先輩である筑紫が何故こんな所にいるのか不思議だったが、直ぐに理由はわかった。

「野暮用です。先輩は物盗りの犯人を探していらっしゃるんですよね」
「ああ、真っ最中だな!というかさっきも其処の店で物取りが合ったんだ。というか私は美里にその事を話したか?」
「いえ、夏雪に聞いたんです。何か、お分かりになられましたか?」

その時だったか、彼の後ろにガラスをはめ込まれた扉から見知った制服が見えた。

そして筑紫に、前に進めそうか?と、問われた。一瞬息が出来そうに無かった。

「進めるか、・・分かりません。でも、進もうと思います。俺も、このまま立ち止まってはいられません」

きっぱりといった。ああ、あの時も言えれば良かったのに―。

「・・そうか。私は物盗りのことはどうも・・”入れ物”を見ている様な気がしてならないんだ」
「”入れ物”?」
「そう、露西亜にマトリョーシカという人形があるんだが。その人形は様々な大きさの人形がある、そして、小さいのを中くらいのへ、中くらいのを大きいものの中へと収納する、人形なんだ」

小さな人形が段々と大きな人形の中へ収納される映像を美里は頭で考えた。

「その大きな人形の中には、大きな人形よりも小さな人形が入ってある。」
「ですね」
「じゃあ、その大きな人形だけを誰かに渡そうとしよう。誰かは、その大きな人形の中身に気づくだろうか?」

接着口はおろか、完璧な個体としての、一つの人形―。

「言われるか、その人形の性質を知っていないと直ぐに気づくのは無理そうですね・・」

そう言うと、筑紫はぴんと人差し指を自分の前に立てた。

「現実問題に戻すぞ?”大きな人形”はこの場合何になると思う?」

大きな人形、全てを、小さな人形を、中身を隠す―
「能面、ですか。」
「ああ、私はそう考えている。あくまで仮定の話だが。とりあえず私はこのまま物盗りを調べるが、お前はどうする?」
「俺もこのまま誘拐事件を調べます」
「それなら、美里、”能面”の中身を良く見ろ」
「何故です?」
「私も、お前も、透見者じゃないからさ」

Re;君が進める日まで、後

これを書くのに偉い時間が掛かるのは毎度の事だから気にしないわ!

そして、死亡ふらぐを飛び越えて、何かもうダメポフラグが立ったわ!

寝るしかないわ!((←最近の趣味は寝ることと、勉強する事(仮)です
DATE: 2009/09/02(水)   CATEGORY: 店主の宝物庫
夏のお嬢さんに敬礼。
今晩和。

体育祭まで、後4日ということで明日が体育祭の練習予行日になってたりします・・

とんだ死亡フラグです。

けど、死亡フラグが既にあったのでもう生ける屍です。

今週のイナイレに全俺が泣いたぜ^p^ ^p^ 

もう有難うとしかww

正座して待ってた甲斐はあったんだぜww((←何してんだ。

とりあえずそれだけ言いにきた。

おそらく消される予定。では!
DATE: 2009/09/01(火)   CATEGORY: 店主の宝物庫
児。
―それをいとおしいと言ってやれる?心の底から。彼方の先から。天の真上から。

「子供の連続誘拐事件、名家まで巻き込んでとはやる事がすごいな」
自分の物ではない夕刊を悠々と読んでいる男の反対の席に座っている女学生は慣れているらしく会話に相槌を入れる。

「すごい、というか・・危険を顧みてないですよね。捕まる気がないというか、捕まっても平気というか」

云々、と両者とも両者の言葉に頷きあっていると男の方が「さて」といった。

「光也が見た三人の一人が茶器を持っていた。それは間違えないようだ」
光也、というのは女学生の名前のようだ。

「この通りには、茶器を扱っている店が?」
「いや、茶器を専門店にしている店はないが・・骨董店ならあるんだ」
「骨董・・、じゃあ其処から?」
「らしいなあ。最近その骨董店の旦那が中々の値打ち物の茶器を仕入れたらしい」
「でも簡単に盗める物なんですか?」
悠々と新聞を読んでいた男は先の行動とは裏腹に新聞を綺麗に折りたたんで

「それが馬鹿な話なんだなあ・・」
「?」
「其処の旦那は、骨董商といっても始めたばかりの新米で、その茶器が値打ち物と言ってもどれ位かわからないから、知人の骨董商に鑑定してもらう予定だったらしくてな、座敷に置きっぱなしだったのさ。」
「・・・座敷に、ですか?」
空いた口が塞がらないという顔を光也という女学生はした。

「無防備すぎるのが、いけないが・・まあここでも一つ謎が出るわけだ」
「どうして、その時が判ったか?ですか?」
「そう言う事になるな・・、まあ案外カラクリは簡単そうだが」
「?」
「例えば、だ。光也に嬉しいことが起こったとしよう、さてどうする?」

「・・・これこれこう言うことが、あったのと話します」
少女は熟考して、男にそう答えた。

「それと同じさ、旦那はその知人へと話し、その知人も誰かに話す、その誰かもまた誰かに話す。人によって興味の湧く湧かないは置いておくにせよ、こういう話しなんて1日かそこらで出回るからなあ」
人の世も、憂し、と男は続けていった。

「じゃあ、物盗りはその情報を掴んだから、茶器を取りにいったんですか?」
「だろうな。そして、あまり其処に人の目が向けられると、自分が逃げづらくなる。だから、別の所にもボヤ程度の火事、ここでは食料だな。それを起こし―成功する」
「でも、もし其処で食料をとった人が捕まったらどうするんでしょう?」
「いや、それは無いだろう。」
男はきっぱりといった。

「どうして、ですか?」
「光也が言わなければあの通りで茶器が盗まれた事になんて旦那自体も気付かなかった。それほど、巧妙で同時に何が起きてもいいように逃げ道も用意してある、そんな感じだ」

すると女学生は、じっと男の顔を見た。

「・・・・何か付いているか?」
「いえ、何といいますか、兄さんの、ような、表情を筑紫さんがされたので」
「美里の?」
「熟考する時にそんな顔をしています」
でも直ぐに見ているのに気付かれてお茶を持ってきてくれと言われるんです。と付け加えた。

「・・・感化されてきたなあ」
「嫌ですか?」
女学生は、筑紫という男のぼやきのような言葉を聞き逃さなかった。

「いい事を教えよう、光也」
女学生はどこか苦々しい表情を残したままだが、男は楽しそうに言う。

「何でしょう?」

「お前の兄を人がもう少し真摯に見たら、人は美里を真似たがる」

「どういう、意味ですか?」

「そういう意味だ」
ずずっと温くなった緑茶を筑紫は豪快に飲んだ。

Re;The wish to want to become you does not come true.
Copyright © 真夜中安息. all rights reserved.
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