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DATE: 2009/11/28(土)   CATEGORY: 店主の宝物庫
ルビー・タンジュ。
―嗚呼、厄介。

「えっ?榎本君、お休みに入ってるんですか?」
後輩が驚きの声をあげる一方で自分はといえば、周囲を見る。大学近くに少しばかり年季の入った大きな図書館があるのは知っていたが、まさかこれほどまで中が広いとは思っていなかった為だ。

「そうなの、つい一昨日位にお休み貰っていいですか?って。」
年配の女性が穏やかに話すと後輩、楠本はうーんと唸る。

「珍しいですよね」
「珍しいわよねえ、何でもほら・・あの美人の女性居るでしょう?」
「美人?」
「美人。何時だったか来て榎本君と楠本ちゃんもその時居たわ」
「美人・・、あ。あのぼんやり眼の?」
「そう、あの女性にミステリー館?ってところに一緒に行きませんか?ってお誘いされたらしいの」
「へえ・・ん、これって・・?」
そう言いながら楠本は首を捻った。そして其処で声をかける。

「楠本、言語の分野はどこだか分かりましたか?」
「あっ、えーと案内してもらっていいですか?」
「はいはい、お仕事ですもの」
にこりと笑い年配の女性はカウンターから出て自分の顔を見てあら?と言う表情をした。

「どうかなされましたか?」
「いいえ・・?何処かで見たような、きっと気のせいね。さあこちらです。」
実質年配の女性の言いたい事は分かっていたが、黙っている事にした。

「で、澪葉先輩どれを借りていくんですか?」
ずらりと、真横につながっている書棚を目の前に楠本が尋ねる。

「そうですね。とりあえず民族言語は除きます」
「世界中の言語だったら民族の方も要るんじゃないんですか?」
「要りませんよ。」
きっぱりという。理由があるのだ。

「先ほど、見ましたけどあの”紙”の中の単語には全て”国”としての言語が多いんです。」
「国、として?」
「そう、母国語・・と言ったらいいんでしょうか?日本なら日本語。中国であれば中国語。用いる地域によって少しの訛りのようなものは生じるしょうが、基本的にはその言語でしょう?」
「まあ、そうですね」
「それにその国に歴史的背景、もしくは複数の民族から成り立った国ではないのだったら尚更です。」
「ふむふむ、でも何で世界中ってさっき言ったんですか?」
「その方が分かりやすいかと。」
「成る程。」

「まあ、要因は其処だけじゃないんですが。」
「他にも何かあるんですか?」

既に両手には小さな辞書から大きな辞書までどっかりと乗っている。

「これは推測なので、あんまり勝手な事いえませんが・・あの不備」
「不備が?」
「あの不備の素を作った人間は上っ面の人間のようですね。」
「?」
「例えば、此処に新種の動物がいるとしましょう。で、楠本どうします?」
「どうするって、調べます。何処の動物のお隣り関係なのか、敵は何なのかとか、人にとって有害だったりするのかとか。」
「それがまあ人の好奇心ですよね」
「というより、理数系の性質かなあと」
そう言うと、澪葉はニコリと笑った。

「それが、認識するだけで終ってしまうんですよ」
「は?」
「認識だけ、ああ、生きてるな、とか、これは犬っぽいな、とかだけ。上っ面だけなんです」
「・・詳細じゃないってことですか?」
「そんな所ですかね、ああ、後鉱物の図鑑が欲しいですね」
「鉱物?」
「鉱物」
疑問を、答えとして鸚鵡返しする。

外を出て携帯のある番号をプッシュする。一応歩ける距離でよかった。やはり辞書や図鑑は重い。

『もしもし?』
「澪葉ですが、辞書とかかり終わったんですけどどうです?」
『あー、パソコンは何とかなったよ。中古のいらないって言う奴を貰ったし。』
「そっちにノートあります?3冊くらい」
『ノート?あー・・あるかな・・』
「1冊でも良いですよ?」
『とりあえず探しとく。』

「ええ、じゃあまあ帰り次第―反撃と行きましょう。」

Re:The words to shed lie in a black thing even in what time.

((↑零れる言葉は何時だって真っ黒なのにね。
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